2008年 10月 24日

自動車やヘリコプターなどの乗り物の中で、人間のティントイはこれ一種類だけ。制服を着て帽子をかぶったホテルのドアマン風の掃除夫だ。
帰国後、そそくさとパッケージをあけ、箒を手に持たせてねじを巻いた。
・・・・ねじの回りがなんとも固い。
ジーと鳴ってねじが戻るものの、肝心な箒はびくとも動かない・・・。
不良品だった。
しかし、負け惜しみではないが、動かないのもちょっと予測できたような気もする。
そもそも一体いつ製造されたものなのか?ということもあるし、もとが働き者でないイタリア男なのだから、動かないのもわからないではない。(勝手に決めつけてます)
動かない掃除夫は、ご愛嬌ということで我が家のガラクタコレクションを飾ることとなった。
一方、掃除夫ならぬ掃除婦の話。
モップを持って床掃除をするひとりの掃除婦が、ある時突然美女に、そして幸せに変身する・・・。
そんなシンデレラストーリーをわずか数分間で見せたのは、アメリカの女性マジシャン、ティナ・レナート。
いつぞや世界のマジックショーなるテレビ番組を見て、たちまちファンになってしまった。
彼女のパフォーマンスは、二人羽織、いや、一人二羽織とでも言おうか。
決してマジシャンとしての技が巧みというのではないのだが、ネタはわかっていても一人芝居の演技力や、それ以上にすばらしい発想のオリジナリティーに大いに魅了された。
不幸な掃除婦から幸福な女性へと、上辺だけでなく心までも変わっていくドラマはまさに「マジック」と呼ぶにふさわしい。
ティナ・レナートの掃除婦はわが心のうるわしいコレクションのひとつを飾っている。
KEI
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by kmd-design
| 2008-10-24 11:17
| Essay