2008年 04月 14日
一生に一度は行ってみたい場所
|
一生に一度は行ってみたい場所。
誰しもそう思う場所がひとつやふたつあるのではなかろうか。
私にもそんな場所が幾つかあるのだが、そのうちのひとつが「吉野」であった。
その吉野へついに行ったのだ。もちろん「桜の森の満開の下」、坂口安吾ばりの吉野である。
奈良県吉野山は下の千本、中の千本、上の千本、そして奥の千本と高度に合わせて桜が順次咲いていく。標高は450メートルほどなので決して高くはないが、見渡す限りの斜面を覆い尽くす桜の数は3万本とも5万本とも言われ、素朴な山桜がぼうっと山を染める景色は他でもない日本の春そのものである。
私の訪れたのは中の千本の桜が満開を少し過ぎた頃だった。
「吉野を見てから死ね」
「何はなくとも桜は吉野」
という勝手な格言を作りイメージを膨らませていた吉野山だが、見事なのは桜だけではない。山道は人、人、人。桜を求めて道行く人の数もまた見事なのである。
晴天の土曜日、絶好のお花見日和となれば無理もないのだが、予想を遥かに上回る人出に驚いた。
さらに驚いたのが沿道にひしめく売店の多さだ。
吉野葛の産地にふさわしい葛桜や桜ソフトクリーム、草餅、わらび餅、奈良漬、こんにゃく、柑橘類…。
桜見物はもちろんのこと、花より団子指向の方やお買い物コースとしてもかなり満足できそうなところである。
東京でたとえるならば、高尾山ハイキングコースに竹下通りの賑わいをミックスしたような…?
かつての山伏の修験道は、そんな一大行楽地だった。
しかし、一度くらい行ってみるのも悪くない。
KEI
by kmd-design
| 2008-04-14 21:14
| 日本あっちこっち