2008年 09月 08日
パスタは小麦粉の造形
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随分前だが、建築家のマカロニ展と称する展覧会があった。
日本の建築家の面々がマカロニ(パスタ)をデザインし、それに合う料理をフードコーディネーターが考えるという企画である。
マカロニすなわちパスタはイタリアが本場。
食料品店に行くとさまざまな乾燥パスタが売られている。
元はどれもデュラム小麦粉だというのに、随分いろいろな種類があるものである。
天使の髪の毛と言われる、細くて繊細なカッペリーニ、一般的なスパゲッティ、きしめん状のタリアテーレ(フィットチーネ)やラザニアのようなものまで。
細さだけでなく、形もさまざま。
ペン先のようなペンネ、ちょうちょ形のファルファッレ、貝殻みたいなコンキリエ、ツイストしたフジッリ。
筋を入れたり、ギザギザにしたり、ねじったり曲げたり、丸めたり穴をあけたり…。
食べ物というより言ってみれば小麦粉の造形ですね。
これもイタリア芸術のひとつだろうか。
さらに、芸術は形だけでなく色にも深いこだわりが。
赤と黒のパスタは、唐辛子とイカスミの色。ヴィヴィッドで美しい。
建築とマカロニの関係って?とその時はいまひとつピンと来なかったのだが、イタリアでパスタを眺めてつくづく感じた。
パスタと建築が決して無縁ではないことを。
そして、もうひとつ気が付いた。
パスタは料理する前が一番美しいということを。
KEI
by kmd-design
| 2008-09-08 10:01
| 世界あっちこっち