2008年 01月 17日
ペルセポリス
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昨日に続き、2本目の映画の話。
それは、以前から見たいと思っていた「ペルセポリス」です。
映画「ペルセポリス」は、イラン生まれの女流画家、マルジャン・サトラピのイラスト自叙伝である原作「ペルセポリス」を映像化したものです。
マルジャン・サトラピについては、2006年10月のブログで「刺繍」という本に触れたのですが、その頃から一気に日本では知られるようになったのでしょう。「刺繍」「ペルセポリス」ともに書店でもたびたび見かけます。
サトラピの画風は、個性的なモノクロームのイラストが特徴で、それに合わさるような歯に衣を着せない毒舌の台詞が飛び交いますが、映画でもそれが見事に再現されています。作品全体からすれば末節のことですが、私は特に、タバコの煙や車の排気ガスの表現が気に入りました。
本と映像の違いは、たとえば煙のような動きのある表現もそうですが、大きくは「音」があるかないかです。主人公マルジはイスラムにして大のロック好き。それで、ロックがバンバン挿入されています。あたかも自由の象徴であるかのように。
そして音とともに、デフォルメや激しい場面転換が大胆かつ投げやりな感じで表され、それがかえって迫力となっています。本より一段とパワフルです。
イラン・イラク戦争などの国の情勢に人生を左右されながらも、裕福で賢明な祖母や母親の判断で、自由の地で自由に生きることを許された主人公マルジ。彼女はイランという国ではおそらく一般的女性ではないでしょうが、外的にも内的にもいろいろ傷つきながら、国を離れひとりで人生を切り開いていく・・。そういった事情を超えたたくましさが結晶となったのが「ペルセポリス」ではないでしょうか。
KEI
それは、以前から見たいと思っていた「ペルセポリス」です。
映画「ペルセポリス」は、イラン生まれの女流画家、マルジャン・サトラピのイラスト自叙伝である原作「ペルセポリス」を映像化したものです。
マルジャン・サトラピについては、2006年10月のブログで「刺繍」という本に触れたのですが、その頃から一気に日本では知られるようになったのでしょう。「刺繍」「ペルセポリス」ともに書店でもたびたび見かけます。
サトラピの画風は、個性的なモノクロームのイラストが特徴で、それに合わさるような歯に衣を着せない毒舌の台詞が飛び交いますが、映画でもそれが見事に再現されています。作品全体からすれば末節のことですが、私は特に、タバコの煙や車の排気ガスの表現が気に入りました。
本と映像の違いは、たとえば煙のような動きのある表現もそうですが、大きくは「音」があるかないかです。主人公マルジはイスラムにして大のロック好き。それで、ロックがバンバン挿入されています。あたかも自由の象徴であるかのように。
そして音とともに、デフォルメや激しい場面転換が大胆かつ投げやりな感じで表され、それがかえって迫力となっています。本より一段とパワフルです。
イラン・イラク戦争などの国の情勢に人生を左右されながらも、裕福で賢明な祖母や母親の判断で、自由の地で自由に生きることを許された主人公マルジ。彼女はイランという国ではおそらく一般的女性ではないでしょうが、外的にも内的にもいろいろ傷つきながら、国を離れひとりで人生を切り開いていく・・。そういった事情を超えたたくましさが結晶となったのが「ペルセポリス」ではないでしょうか。
KEI
by kmd-design
| 2008-01-17 17:43
| Book & Cinema