2006年 10月 25日
男の余裕
|
駅でタッチ・アンド・ゴーしようとして、バッグがゲートの端にひっかかってしまった。滅多に起きないことだが、一瞬はずれなくてあわててあせっている私に、次に入ってきた男性が、「ぜんぜんだいじょうぶだからゆっくりとってください」「気にしないで」僕はなんてことないですよ、というそぶりで焦っている私にそう言った。
まあ、何ていい方だこと。振り向いてわざわざ顔を見るのもどうなのかと思い、そのまま「すみません」と言って去ったのだが、この男性の思いやりに感謝した。
若かりし頃、満員電車で通勤していたとき、電車が揺れた拍子で後ろの人の靴を踏んでしまったことがあった。靴の主は、初老のやせて神経質そうなおじさんだったが、「痛いな、コノ(小娘)!」と言って、おおげさに私のことをさもとんでもない奴、と言わんばかりに見下した。
「すみません」とあやまったものの、知らんぷり。いやなおじさんだ。たかがちょっと踏んづけたくらいで、と若い横暴な小娘は思ったものだ。
もちろん踏んだ方が絶対的に悪いのではあるが、ちょっとしたことを許せない余裕のないおじさんの人生を見てしまったような気がした。
こういうのに限って普段は虐げられヘコヘコしているくせに、たとえば喫茶店に入ると、ウエイトレス(自分より弱い立場の者)に向かって偉そうにふるまう、そういうヤカラである。
それに対し、誤って踏んづけても、「べつにいいですよ、全然ドンマイです。揺れちゃったんだから仕方ないよね。ボクの足でよければ何度でも踏んでください」・・・とまではもちろん言わないものの、そんなボディランゲージの方もいる。(注・私はそんなにしょっちゅう車中で足を踏んではおりません。念のため)
とっさの2、3秒。こういうときに男の余裕が出てしまうものですね。
KEI
まあ、何ていい方だこと。振り向いてわざわざ顔を見るのもどうなのかと思い、そのまま「すみません」と言って去ったのだが、この男性の思いやりに感謝した。
若かりし頃、満員電車で通勤していたとき、電車が揺れた拍子で後ろの人の靴を踏んでしまったことがあった。靴の主は、初老のやせて神経質そうなおじさんだったが、「痛いな、コノ(小娘)!」と言って、おおげさに私のことをさもとんでもない奴、と言わんばかりに見下した。
「すみません」とあやまったものの、知らんぷり。いやなおじさんだ。たかがちょっと踏んづけたくらいで、と若い横暴な小娘は思ったものだ。
もちろん踏んだ方が絶対的に悪いのではあるが、ちょっとしたことを許せない余裕のないおじさんの人生を見てしまったような気がした。
こういうのに限って普段は虐げられヘコヘコしているくせに、たとえば喫茶店に入ると、ウエイトレス(自分より弱い立場の者)に向かって偉そうにふるまう、そういうヤカラである。
それに対し、誤って踏んづけても、「べつにいいですよ、全然ドンマイです。揺れちゃったんだから仕方ないよね。ボクの足でよければ何度でも踏んでください」・・・とまではもちろん言わないものの、そんなボディランゲージの方もいる。(注・私はそんなにしょっちゅう車中で足を踏んではおりません。念のため)
とっさの2、3秒。こういうときに男の余裕が出てしまうものですね。
KEI
by kmd-design
| 2006-10-25 23:53
| 身近な日常