2013年 07月 05日
ヤマモモの夏
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冷たいヤマモモのソーダ割り、着色なんかじゃない天然そのままの飲み物である。
ヤマモモはあまり食べることに馴染みがない果実だ。食べる以外だと、樹皮で染め物という使い道もあるが、そちらはもっと馴染みがないだろう。
たまに料亭のお弁当のような折詰の端っこに、やたら甘く煮たものがひとつふたつ入っていることはあるが、おそらくそれくらいしか目にすることも口にすることもないものである。
ヤマモモの木は、夏になって実を付けるまで、それとは気付かないほど地味である。
そしてモモとはいうものの本家本元の「桃」とは全く違う。まず大きさが違う。桃の十分の一くらいだろうか。そして表面もまた違う。
ヤマモモの実の表面は、例えは悪いけれど「ベロ」のよう。細かいツブツブで覆われていて、そっと触らないと潰してしまいそうな柔らかさで、色も「ベロ」のようなピンクである。
先日、杉並のあるところで収穫したので(といっても落ちているモノを拾い集めただけですが)、ジュースにしてみた。
きっかけは昨年の8月、瀬戸内の犬島に行った時。美術館のカフェで飲んだのを思い出したのだ。
ヤマモモのソーダ、1杯500円也。
カフェのおばさん曰く、「これは島で採れたヤマモモで作っているのだけれど、今年は収穫量が少なかったのでもう飲みおさめ」と。
やはり「生り年」があるようだ。それでは急げということでさっそく注文し、希少な飲み物にありついた。
その日の犬島は真夏の太陽が照りつけ、とても暑い一日だった。いくら水分をとっても足りない乾ききった喉には、冷たいヤマモモのソーダが、そしてカフェの日陰がひと時の清涼だった。
あれから1年、再びヤマモモの実の季節が巡ってきたということだ。
あまり身近ではないのだが、参考までに作り方を。
無水鍋にヤマモモと、同量相当の砂糖を入れ、蓋をして火にかける。水は一滴も入れずに果実の水分だけで作る。10分程中火で、あとは火を止めて蓋をしたまま放置する。
冷めたらザルにあけ、汁だけを取り出す。
ヤマモモの煮汁は赤紫で、グラスに注いで水や炭酸で割ると、一瞬にして目にも鮮やかなルビー色へと変化する。なんとも夏らしい、素敵な色。
水割りはもちろんいいけれど、犬島流に炭酸で割ってみた。
甘酸っぱくて素朴な果実の味わいに重なる炭酸の辛さ。喉の奥で昨夏の記憶がシュワシュワと蘇った。
KEI
そしてモモとはいうものの本家本元の「桃」とは全く違う。まず大きさが違う。桃の十分の一くらいだろうか。そして表面もまた違う。
ヤマモモの実の表面は、例えは悪いけれど「ベロ」のよう。細かいツブツブで覆われていて、そっと触らないと潰してしまいそうな柔らかさで、色も「ベロ」のようなピンクである。
先日、杉並のあるところで収穫したので(といっても落ちているモノを拾い集めただけですが)、ジュースにしてみた。
きっかけは昨年の8月、瀬戸内の犬島に行った時。美術館のカフェで飲んだのを思い出したのだ。
ヤマモモのソーダ、1杯500円也。
カフェのおばさん曰く、「これは島で採れたヤマモモで作っているのだけれど、今年は収穫量が少なかったのでもう飲みおさめ」と。
やはり「生り年」があるようだ。それでは急げということでさっそく注文し、希少な飲み物にありついた。
その日の犬島は真夏の太陽が照りつけ、とても暑い一日だった。いくら水分をとっても足りない乾ききった喉には、冷たいヤマモモのソーダが、そしてカフェの日陰がひと時の清涼だった。
あれから1年、再びヤマモモの実の季節が巡ってきたということだ。
あまり身近ではないのだが、参考までに作り方を。
無水鍋にヤマモモと、同量相当の砂糖を入れ、蓋をして火にかける。水は一滴も入れずに果実の水分だけで作る。10分程中火で、あとは火を止めて蓋をしたまま放置する。
冷めたらザルにあけ、汁だけを取り出す。
ヤマモモの煮汁は赤紫で、グラスに注いで水や炭酸で割ると、一瞬にして目にも鮮やかなルビー色へと変化する。なんとも夏らしい、素敵な色。
水割りはもちろんいいけれど、犬島流に炭酸で割ってみた。
甘酸っぱくて素朴な果実の味わいに重なる炭酸の辛さ。喉の奥で昨夏の記憶がシュワシュワと蘇った。
KEI
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| 2013-07-05 16:13
| Food&Cooking