2010年 05月 25日
国が違えば、事情も異なる
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北朝鮮による韓国哨戒艦沈没事件を受けてイ・ミョンバク大統領が談話を発表した場所、それがソウルの戦争記念館である。
日本で戦争記念館と聞くとびっくりしてしまうが、韓国の人々にとっては至ってポピュラーな施設。家族連れやカップルが日常的に訪れる身近な場所なのだ。
とにかく圧倒される巨大な施設で、見るだけでも一日がかり。中には何と結婚式場まであるとか。
展示の中身は韓国の戦争に関するもの全般だが、朝鮮半島の昔の戦から、休戦中の朝鮮戦争、現在の国連軍などのPKO活動までと盛り沢山の上に、戦闘機や戦車から銃弾に至る兵器の全てが展示されている。見ていていい気はしないものばかりであるが。
真夏と真冬を除く毎週金曜日には軍事パレードも行われているそうで、まったくすごいものである。
つまるところこの施設は国防を国民にわかりやすく説き、浸透させていく目的のためにあるのだ。
韓国において国を守る戦争は肯定的な事実、それを改めて感じた。隣国と休戦中で、成人男子に徴兵が科されるこの国で、戦争を否定してしまえば、誰もその義務を負うことを良しとはしなくなってしまうだろう。国が違えば、事情も異なるということですね。
ところで、日本人としては、日本と韓国との最大の関わり、日本の統治下にあった時代がどう示されているかが気になるところではあるが、反対側から見るとそれには触れてはおらず(韓国の戦いではないため)、現代編の歴史では日本が敗戦した、という時点からスタートし、朝鮮戦争へと向かっていくストーリーとなっていた。
KEI
by kmd-design
| 2010-05-25 23:08
| 世界あっちこっち