2010年 04月 01日
誰もいない
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建設からすでに13年も経った京都駅ビル。
この建築が古都京都にふさわしいとかふさわしくないとか、御池通の京都ホテル建て替えに次いで、当時大きな景観論争になった。
今では当たり前の京都の玄関となった駅ビルは、規模も大きく、風景のある建築だ。どこからどう見ても絵になるオブジェである。
特に、巨大なガレリアの美しさは他にはないかもしれない。
そして、眺めるだけでなく、その高さによってもさまざまなシチュエーションが楽しめる。
私はここへ来るといつも階段の最上段まで上り、空中ブリッジへも渡る。ちょっとした冒険気分であちこちを眺め、さまざまに変わる風景を楽しむのである。
ここまで来る人は少ないのか、いつもながら閑散としたブリッジだが、今日は見事に誰もいない…。
京都では、建築は屋根がないとダメだとか、材料や色がどうだとか、風致地区においては特に「京都らしさ」に対する規制があるそう。だがしかしこれだけ騒がれた京都駅の景観論争も、出来上がった空間を目の当たりにして文句を言えるような人は、今では誰もいないだろう。
by kmd-design
| 2010-04-01 22:22
| 日本あっちこっち